解剖学的に脳神経と脊髄神経に分かれる。作用は中枢へ感覚器官からの
情報を伝える感覚神経と、中枢から支配器官へ指令を送る運動神経に分か
れる。内臓と中枢を結ぶ末梢神経を特に自律神経と呼ぶ。中枢神経と感覚
器官や支配器官を結ぶ神経。なお末梢神経のうち、特に四肢に分布する運
動・知覚神経は、中枢神経とは異なり、激しい運動を含む環境にさらされるた
めに、変形や伸張に対抗できるように、堅固なコラーゲンの鞘構造によって
三重に守られている(神経上膜、周膜、内膜)。
「末梢神経性障害 ・・・ 末梢神経の炎症、断裂などによる感覚の麻痺や
運動障害をいう。例えば、末梢性顔面神経麻痺の症状は、顔面の筋肉な
どを支配しているのが脳から出ている12対の末梢神経で、脳神経とよばれ
ています。表情筋は、脳神経のなかの顔面神経に支配されており、脳の指
令を受けて、顔面神経を介して筋肉が収縮・弛緩し、顔の表情をつくりあげ
ます。この顔面神経の運動線維が、圧力や切断など何らかの障害を受ける
と、運動神経としての働きが低下したり、あるいは脱落して、筋肉の緊張が
失われると、顔面の筋肉の随意運動ができなくなります。この自分の意思
で表情をつくることができなくなった状態です」