動作には、効率的で安全、安楽な方法があり、それぞれの障害に応じた
介助の動作にも同様のことがいえる。ボディメカニクスとは、人体に外部
から重力や抵抗が与えられたとき、筋肉や骨、関節にどのような力が生
じるかを分析する科学分野の一つである。ボディメカニクスを学ぶことに
よって、利用者に対してより安全で安楽な介助を提供できるとともに、介
助者自身にかかる身体的負担(腰痛など)を軽減することができ、障害も
防ぐことができるのである。基本的な生体力学において、介助時の条件
としては、足を閉じたままではなく、左右の足を前後に出して、肩幅に開く
と面積が広くなる、両足で囲まれたこの面積を基底面積と言いい、この
面積が狭すぎると、腰や身体に大きな負担が掛るなどである。