わが国では、訪問看護の歴史は比較的浅く、1983年に老人保健法によ
ってはじめて訪問看護が法的に位置づけられ、1991年に老人訪問看護
制度が創設、翌92年に看護師が管理者である老人訪問看護ステーション
の制度がつくられた。また、1994年には、健康保険法等の改正によって、
訪問看護の対象がすべての年齢層の在宅療養者に拡大されている。介
護保険における訪問看護とは、看護師等が医師の指示のもとに、要介護
者等を居宅に訪問し、療養上の世話や診療の補助など看護サービスを行
うことである。対象者は、訪問看護を必要とする全ての者を対象とし、赤ち
ゃんから高齢者まで、性別・国籍・宗教・地域等に関係なく実施される。ま
た、平成12年4月から施行された介護保険で、要支援・要介護に認定され
た者。各種保険(医療保険、介護保険、公費負担医療など)が使え、利用
者費用負担は少ない。看護師・保健師・助産師の他、理学療法士・作業
療法士・言語聴覚士等がスタッフとして配置されている。