脂溶性ビタミンの一つで、自然界に存在するビタミンKは、フィロキノンの
ビタミンK1とメナキノンのビタミンK2の2種類に分ける事が出来る。これ以
外に人工合成で作られる、メナジオンのビタミンK3がある。ビタミンK1は、
主に植物に含まれ、緑葉野菜、植物油、豆類、海藻類、魚介類などに多く
含まれ、ビタミンK2は、微生物が作り出すビタミンであり、人体内の腸内
細菌によっても作り出され、チーズや納豆などに多く含まれる。通常の食
生活で充分に摂取され、また、腸内細菌叢による供給もあるため、欠乏
症に陥ることはほとんど無い。ただし、抗生物質の投与による腸内細菌の
減少や何らかの吸収障害により欠乏状態に陥ることがある。天然由来の
ビタミンK1とビタミンK2については、過剰障害は知られていないが、合成
品のビタミンK3は毒性があると言われている。ビタミンKを多く含む食物は、
パセリ・モロヘイヤ・よもぎ・けーる・ほうれん草・バジル、ひじき・いわのり・
焼きのり・味付けのり、納豆、などがある。