ビタミンAは視覚の維持、上皮細胞の分化、生育、生殖機能の維持といった
多彩な機能を持ち、不足すると夜盲症、角膜乾燥症、細胞の生育異常などが
生じる。過剰摂取による副作用としては頭痛、吐き気、骨障害などが知られて
いる。最近は特に、発がんを予防するビタミンとして注目されている。なお、各
種ビタミンA類緑化合物を総称してレチノイドと呼ぶ。ビタミンAは動物の肝臓
などの動物性食品にのみ含まれるが、緑黄色野菜などの植物性食品に含ま
れるカロチノイド(カロチン)は、動物の体内でビタミンAに変換される。脂溶性
ビタミンの一種で、化学名はレチノ-ル。ビタミンAを多く含む食物は、鶏・豚・牛
の肝臓、うなぎ・いか・からすみ、しそ・モロヘイヤ・にら・にんじん・パセリ・ほう
れんそう・かぼちゃ、などである。