脳血栓症や脳塞栓症等の脳血流障害により、脳に不可逆的変化がおこ
ること。脳の循環不全により、脳組織への酸素供給量が低下し、脳代謝が
阻害され、脳神経機能がまひし、さらに細胞の壊死により梗塞に至る。症
状としては運動まひ、知覚まひ、失語症等をおこす。脳代謝をある程度維
持するだけの血流があれば、神経機能の麻痺は回復の見込みもある。日
本人の死亡原因の中でも多くを占めている高頻度な疾患である上、後遺
症を残して介護が必要となることが多く、福祉の面でも大きな課題を伴う
疾患である。脳梗塞は、処置が遅ければ、最悪死に繋がる病気であるが、
処置が早ければ命が助かるケースもあり、脳梗塞の兆候を見逃さなけれ
ば脳梗塞に対して過度な恐れを抱く必要もなくなる病気でもある。