原因不明の疾患で青年期に多く発病し、慢性・進行性に経過し、放置す
れば末期には人格欠陥、荒廃に至る。症状は多彩で、主に思考、感情、
意欲の面に異常が生じ、幻覚、妄想、させられ体験等が出現する。治療
は、薬物療法、生活療法、精神療法が中心となっている。従来は、精神
分裂病という病名が使われていたが、精神それ自体の分裂と解されるこ
とが多く、患者の人格否定、社会的偏見や差別の助長、病名告知の妨
げ等につながるとして統合失調症へと呼び名が変更された。内因性精神
障害の一つである。
「緊張型統合失調症 ・・・ 精神運動性障害の出現が特徴的である。症
状は、随意運動が消失する緊張病性昏迷、あるいは精神運動性興奮が
持続する緊張病性興奮を示す、緊張病症候群からなっている」
「欠陥統合失調症 ・・・ 統合失調症の病勢が停止し、人格に欠陥を残
しながらも社会生活がある程度できる状態の統合失調症をいいう」