痛風は、突然生じる母趾関節の腫張・発赤をともなった激痛(痛風発作)
が代表的な症状である。臨床的な病期としては、無症状期、急性痛風発
作期、痛風発作の繰り返し期、慢性痛風期に区分され、進行すると腎不
全状態に陥る。痛風発作の症状はコルヒチンの内服により急速に消失す
る。中高年の男性によくみられる。糖尿病や肥満、高脂血症などを合併し
ている場合も多い。病態の基本をなす高尿酸血症は生活習慣、特に食生
活に強く影響され、食事(飲酒やプリン体を多く含む食品の摂取)が痛風
発作の誘因になる。核酸の分解過程で生成されるプリン体物質の代謝異
常によって尿酸の血中濃度が上昇し、その結果起こる高尿酸血症を基盤
とした急性の関節炎を症状とする疾患。