介護・福祉知識まとめらぼ

当サイトでは、ホームヘルパー、介護福祉、また一般的な病気なども含み、介護全般に関する用語・資格情報を紹介しています。お役に立てるよう頑張ります!

さ行

ソーシャルサポートネットワークとは?

投稿日:2018年8月19日 更新日:

今回は「ソーシャルサポートネットワーク」について説明します!

 

そもそもソーシャルサポートネットワークの意味は?

まず、「ソーシャルサポートネットワーク」の意味や定義について説明したいと思います。

 

ソーシャルサポートネットワークは、「社会生活を快適に過ごす上で生じてしまうさまざまな問題に対して、家族や友人、ボランティアや近隣住民などの福祉分野や介護分野などに対して非専門的な援助者が援助を行うネットワーク」を意味します。

 

もう少し具体的に言えば、「問題の解決が長引いている利用者に対して日常のネットワークを計画的に再形成した支援体制を提供することで、利用者のパーソナリティや生活状況、緊急性を考慮して提供される個別のネットワークのこと」だと言えます。

 

なお、場合によっては社会福祉施設の専門家など、専門的な知識や経験を持った人が支援することもあるため、一概に福祉分野や介護分野などに対して「非専門的」と確定することはできません。それを考慮すると、ソーシャルサポートネットワークの範囲はかなり広いと言えます。

 

また、ソーシャルサポートネットワークは比較的新しい新しい概念であるため、まだ明確に概念整理されていないという背景があるようです。それを踏まえて考えると、わざわざ専門的・非専門的と区分して考える必要はないかもしれないですね。(参考までにこちらのホームページを拝見したところ、専門的・非専門的といった記述はありませんでした。)

 

ソーシャルサポートネットワークの具体例

ここからはソーシャルサポートネットワークの具体例について説明します。

 

ソーシャルサポートネットワークの具体例として、以下のような例が挙げられます。

  • 社会福祉施設で働いていた経験がある人を招いて講演会を開き、知識や経験を共有してもらう
  • 足が不自由で外出できないという問題を抱えている人に対して、代わりに必要なものを買ってくる
  • 親族の代わりに車いすを押してあげる

 

このように、ソーシャルサポートネットワークに該当するものは幅広く、ちょっとしたことでもソーシャルサポートネットワークに当てはまります。

 

ソーシャルサポートネットワークの課題・問題点

ソーシャルサポートネットワークにはいくつか課題点も指摘されています。

 

ソーシャルサポートネットワークはその性質上、福祉分野や介護分野の知識や経験がない、もしくは不十分な方が何らかのアクションを行う可能性があります。そのような場合、それが原因で思わぬトラブルが発生する危険性があり、アクションを起こす前よりも自体が悪化してしまうといった事態を招きかねません。

 

また、サポートを受ける側が、サービスを受けることを「おせっかい」だと感じてしまい、口論になってその後の関係に支障が出てしまう事例なども耳にします。

 

密接にコミュニケーションをとりながらお互いに支え合えるなど、さまざまなメリットがあるソーシャルサポートネットワークですが、課題点・問題点があることも理解しておく必要がありそうですね。

 

おわりに

今回は「ソーシャルサポートネットワーク」について説明しました。

個別に援助していくという性質上、どうしてもメリットやデメリットがケースバイケースになってしまうため、その事例ごとに臨機応変に対応することが求められていることを実感しました。

また、インフォーマルサービスとインフォーマルケアと似通っている部分があるなぁと感じました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします!


-さ行

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

職業倫理

日本介後福祉士会は、職業集団としての明文化された倫理綱領をもって いる。法律に述べられている信用失墜行為の禁止や秘密保持義務はむ ろんのこと、利用者の人権を尊重し、無害、正義、善行の原則にもとづいて …

no image

腎臓移植

末期腎不全の治療法として透析療法と腎臓移植がある。提供者の生死 により生体腎移植と死体腎移植に分けられる。腎臓は、腰部の後腹膜 にあるそら豆形をした一対の実質器官。尿を生成しているほか、血圧調 整因子 …

no image

生活モデル

社会福祉援助では伝統的な医学モデルの理論が支配的であったが、援助 対象の拡大に伴い対処できない点が表面化してきた。こうして、医学モデル に反省・批判が加えられ、生活モデルの理論にもとづく社会福祉援助の …

no image

切迫性尿失禁

自分の意思に反して膀胱が勝手に収縮してしまい、十分に尿を溜めるこ とができないままトイレに行くので、回数が増えて漏れやすい。脳血管障 害、パーキンソン病、膀胱炎の人に多い。尿を溜められないために起こる …

no image

支援費制度

障害者の申請により市町村が支援費の支給決定を行った支給決定障害 者が都道府県知事の指定を受けた指定事業者・施設より選択し、契約を 行った上で障害者福祉サービスを受けた場合の費用を市町村が支援費 として …

S