今回は「ソーシャルサポートネットワーク」について説明します!
そもそもソーシャルサポートネットワークの意味は?
まず、「ソーシャルサポートネットワーク」の意味や定義について説明したいと思います。
ソーシャルサポートネットワークは、「社会生活を快適に過ごす上で生じてしまうさまざまな問題に対して、家族や友人、ボランティアや近隣住民などの福祉分野や介護分野などに対して非専門的な援助者が援助を行うネットワーク」を意味します。
もう少し具体的に言えば、「問題の解決が長引いている利用者に対して日常のネットワークを計画的に再形成した支援体制を提供することで、利用者のパーソナリティや生活状況、緊急性を考慮して提供される個別のネットワークのこと」だと言えます。
なお、場合によっては社会福祉施設の専門家など、専門的な知識や経験を持った人が支援することもあるため、一概に福祉分野や介護分野などに対して「非専門的」と確定することはできません。それを考慮すると、ソーシャルサポートネットワークの範囲はかなり広いと言えます。
また、ソーシャルサポートネットワークは比較的新しい新しい概念であるため、まだ明確に概念整理されていないという背景があるようです。それを踏まえて考えると、わざわざ専門的・非専門的と区分して考える必要はないかもしれないですね。(参考までにこちらのホームページを拝見したところ、専門的・非専門的といった記述はありませんでした。)
ソーシャルサポートネットワークの具体例
ここからはソーシャルサポートネットワークの具体例について説明します。
ソーシャルサポートネットワークの具体例として、以下のような例が挙げられます。
- 社会福祉施設で働いていた経験がある人を招いて講演会を開き、知識や経験を共有してもらう
- 足が不自由で外出できないという問題を抱えている人に対して、代わりに必要なものを買ってくる
- 親族の代わりに車いすを押してあげる
このように、ソーシャルサポートネットワークに該当するものは幅広く、ちょっとしたことでもソーシャルサポートネットワークに当てはまります。
ソーシャルサポートネットワークの課題・問題点
ソーシャルサポートネットワークにはいくつか課題点も指摘されています。
ソーシャルサポートネットワークはその性質上、福祉分野や介護分野の知識や経験がない、もしくは不十分な方が何らかのアクションを行う可能性があります。そのような場合、それが原因で思わぬトラブルが発生する危険性があり、アクションを起こす前よりも自体が悪化してしまうといった事態を招きかねません。
また、サポートを受ける側が、サービスを受けることを「おせっかい」だと感じてしまい、口論になってその後の関係に支障が出てしまう事例なども耳にします。
密接にコミュニケーションをとりながらお互いに支え合えるなど、さまざまなメリットがあるソーシャルサポートネットワークですが、課題点・問題点があることも理解しておく必要がありそうですね。
おわりに
今回は「ソーシャルサポートネットワーク」について説明しました。
個別に援助していくという性質上、どうしてもメリットやデメリットがケースバイケースになってしまうため、その事例ごとに臨機応変に対応することが求められていることを実感しました。
また、インフォーマルサービスとインフォーマルケアと似通っている部分があるなぁと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!