意識障害の一種で意識混濁と幻覚、錯覚、不安、不穏、興奮を示す状態
のこと。アルコール依存症、痴呆疾患に伴うことが多い。せん妄状態では、
外界の認知が悪くなり、思考や判断が混乱する。目つきは力を失い、表情
はしまりがなく、外界への関心も低下する。行動はまとまりを欠き、廊下で
放尿をする等の異常な行動がみられることもある。
「振戦せん妄 ・・・ 重症型アルコール離脱症、常習大量飲酒の突然中断
によって、その数時間後から数日後に、中枢神経が興奮状態になり現れる、
いわゆる禁断状態である。急性の意識障害による精神病状態をいう」
「夜間せん妄 ・・・ 痴呆性高齢者に多くみられる症状であり、夜不眠で興
奮・多動となる。とくに夜間に増悪しやすいことから夜間せん妄と言われる」