先天性弁膜症と他疾患に合併する後天性弁膜症に大別される。後天性
弁膜症の原因としては、リウマチ熱、梅毒、細菌性心内膜炎、動脈硬化
症などがあり、リウマチ熱や梅毒によるものは急速に減少している。リウ
マチ熱による僧帽狭窄症、梅毒による大動脈弁閉鎖不全症が代表的心
臓弁膜症であるが、最近は動脈硬化性心臓弁膜症が多く、時には、起立
性低血圧や不整脈による失神で発症することもある。虚血性心疾患ととも
に、うっ血性心不全の原因疾患として重要である。先天性疾患の一つ。
人の心臓は内部が4つの部屋(心房・心室)に分かれている。各部屋の出
口には膜でできた弁があり、血液の逆流を防いでいる。この弁が何らかの
原因によって硬化もしくは破損すると、血液の通過障害や逆流が起きる。
これが心臓弁膜症である。