身体においての治療はもちろん、その症状に関する心理的、社会環境的
因子も考慮される。心身医学の対象となる心身症とは、日本心身医学会
によれば身体症状を主とするが、その診断や治療に、心理的因子につい
て配慮が、とくに重要な意味をもつ病態とされている。心と身体を統合した
立場から診療する医学である。心身症についての心身医学は、病気の発
症や進行に心理的要因が大きく関わる器質性疾患を中心に扱う分野とし
て主に内科学から発展、一般的に心身医学は精神医学の一部と捉えられ
ており、精神医学を学んだものが扱うものと考えられている。精神医学とは
独立して捉えられているのは日本のみであり、心療内科という診療科も日
本独自のものである。