今回は「在宅酵素療法」について説明します!
また、実際に在宅酵素療法を実施する際のポイントについてもご紹介します。
在宅酵素療法って?
「在宅酵素療法」とは、肺繊維症、慢性気管支炎、肺気腫などの慢性呼吸器疾患あるいは難病などによって慢性呼吸不全状態にある患者さんが、病院など医療施設ではなく在宅で行う酸素吸入治療法のことです。
以前は基本的に慢性呼吸不全患者は酸素吸入を必要とすることから入院が必要でした。
しかし、近年の医療用具技術の進歩や、慢性呼吸不全患者を病院から解放し家族との生活を可能にすること、QOLを改善し社会復帰につなげるという目的などから、高圧酸素ボンベや酸素濃縮器を使用して在宅でも酸素療法が継続できるようになりました。(もちろん、症状などは個人差があるため、在宅酵素療法を実施できない場合もあります。)
具体的には、動脈血酸素圧が著しく低下するため医師が必要と認めたものに対して行われます。
なお、これは健康保険の適用を受けるので個人の経済的な負担が少なく、利用しやすい点も魅力です。
実際に在宅酵素療法を実施する際のポイントは?
このように、在宅で処置できるようになる在宅酵素療法ですが、実際に実施する際にはいくつかポイントがあります。
まずお伝えしたいのが、在宅酵素療法を実施する際に使う用具関係についてです。
実際に患者さんに対して使用する用具として、酸素供給器は欠かせません。
この酸素供給器には酸素濃縮器、酸素発生器、酸素ボンベなどがあり、患者さんの症状などによって扱う用具の種類などが変化します。
この酸素供給器を扱う際に注意が必要で、実際に処置をするときはもちろん、用具の管理やメンテナンスなど、その用具に対する適切な知識や行動が求められます。
そのため、事前にそれらをしっかりと把握することが大切です。
また、実際に在宅酵素療法を実施する際のポイントとして、救急時の対応について事前に想定しておくということも挙げられます。
上記でも説明しましたが、在宅酵素療法は肺繊維症、慢性気管支炎、肺気腫などの慢性呼吸器疾患あるいは難病などによって慢性呼吸不全状態にある患者さんに対して行うものです。
そもそもこれらの症状は決して軽いものではなく、万が一の事態が考えられるものです。
そのため、在宅で処置を施している際に突然体調が悪くなったり、なにかトラブルが発生することも十分に考えられます。
そこで、在宅酵素療法を実施する際には、患者さん本人あるいは介助者が用具などの取り扱いに習熟するだけでなく、救急時の対応を援助するためのネットワークが欠かせません。
万が一の事態に備えて、医師や専門的な医療知識を持つ人たちとのコミュニケーションを普段から大切にしておきましょう。
おわりに
今回は「在宅酵素療法」について説明しました。
病院ではなく在宅で処置できるので精神的にとても楽になる場合が多いですが、その一方で緊急時の対応の重要さも大きくなるのは覚えておきたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!