気管内にある分泌物をカテーテルなどを使用して除去することを指す。
患者が窒息感に苦しむため吸引前の酸素吸入や手早い吸引動作が
必要である。気管は粘膜表皮細胞の繊毛運動により常に内部の分泌
物を喉頭へ向けて痰(たん)として排出している。また、喉頭は嚥下時
に喉頭蓋でふさがれることで異物の気管への進入を防いでいる。
「繊毛運動 ・・・ 多数の繊毛が協調して作り出す動きであり、推進力
を生み出す有効打と、次の有効打の準備として鞭毛を元の位置に戻す
回復打とを繰り返す運動。有効打と回復打を合わせて繊毛打とも呼ばれ
る。水泳の平泳ぎのようなイメージであり、繊毛虫の遊泳はこの運動に
よるものである。」