今回は「健側(けんそく)・患側(かんそく)」について説明します!
健側(けんそく)・患側(かんそく)ってそもそもどういう意味?
健側(けんそく)と患側(かんそく)・・・
恥ずかしながら、私は最初読み方からしてわかりませんでした。
健側・患側とは、主に脳血管障害などにより身体にまひが生じた場合に使われる言葉です。
体の麻痺のある側を、通常は麻痺側(患側)と呼び、障害を受けていない側を健側と呼びます。
読んで字のごとく、疾患のあるほうを患側(かんそく)、健康なほうを健側(けんそく)と整理できればOKです。
また、一般的に使いやすい方(動かしやすいほう)を健側、使いにくい方(動かしにくいほう)を患側と呼ぶことが多いですが、健側といっても完全に健康な状態ではありません。
そのため、単純に健側のことを非マヒ側、患側をマヒ側と言うこともあります。
(健側・患側よりもこの言い方のほうがストレートで分かりやすい気もします。)
健側(けんそく)・患側(かんそく)の特徴
麻痺が生じて健側と患側という呼び方が発生しますが、これにはさまざまな特徴があります。
まず、片麻痺での姿勢・動作の特徴としては、患側の手がつけないということが挙げられるます。
麻痺しているために力が入らなかったり、感覚がなく、手をつけられないのです。
そのため、患側に転倒した場合には強い恐怖感を抱いてしまいます。
そして次第に、それを防ぐために患側に自分の体重をかけることを意識的、または無意識的に避けていきます。
すると、最終的には健側が先行して、患側は後からついてくるという動作になりがちです。
また、健側と患側の両側を使った姿勢や活動がしにくくなります。
これは比較的イメージしやすいかもしれませんね。
この状態は、麻痺していない健側で自分の身体の「支持」と「運動」の両方をしなくてはならず、安定した姿勢や動作が難しくなることが原因です。
そして、その影響によって健側の動きも正常の動作とは違った動きになってしまいます。
健側(けんそく)・患側(かんそく)の特徴を理解した上で・・・
健側と患側は、上記のように身体のバランスを保つことが難しいという性質があります。
しかし、これを理解することができれば、介護する際などに非常に役立ちます!
たとえば、片麻痺の方をサポートする方法として、杖を用いて歩行をサポートする手段があります。
これは三動作歩行と呼ばれ、介護・福祉現場では一般的なものです。
三動作歩行についてはこちらをご覧ください。
三動作歩行は健側と患側に配慮する必要がありますが、この際に健側と患側の特徴などを把握できていれば、杖の長さなど、ちょっとしたところを微調整することもできます。
他にも、健側に非常に大きな負荷がかかることを理解し、健側を中心的にマッサージを行うといった工夫もできます。
このようなちょっとしたことでも、身体にかかる負荷は大幅に軽減されます。
ぜひ健側と患側の特徴・性質を理解して介護などに活用してみてください。
おわりに
今回は「健側(けんそく)・患側(かんそく)」について説明しました。
今回紹介したことが、身体の負荷を少しでも楽にさせることにつながったらいいなぁと思います。
三動作歩行についてもご覧頂けますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!