今回は「エンゼルプラン」について説明します。
エンゼルプランってなに?策定された経緯は?
エンゼルプランとは、ひとことでまとめてしまうと「社会保障だけではなく、雇用、住宅、教育などの分野も含め、総合的な計画としてとりまとめた子育て支援プラン」です。
これだけだとさすがに抽象的すぎるので、もう少し詳しく説明します。
エンゼルプランは、平成6年の12月に文部・厚生・労働・建設の4大臣合意により策定されました。
平成6年なので今から20年以上前の話になりますが、その時点ですでに日本では「少子化」が問題視されており、将来の日本の子ども自身に与える影響や、将来の社会経済への影響が懸念されていました。
そのような懸念から、子育て支援を行政はもちろん、企業や地域を含め社会全体として取り組むべき課題として位置づけるべきだという意見などがあり、政府としても力を入れて取り組む問題であると認識されました。
そこで策定されたのが、この「エンゼルプラン」です。この計画は将来を見据え、10年間を目途(めど)にして継続的に取り組むべき施策とされ、先述したように社会保障だけではなくさまざまな分野から子育て支援をサポートするためのプランとして注目されていました。
エンゼルプランは失敗だった??
このように少子化という日本の将来を左右する問題に対し、社会保障の枠を超えて総合的に子育て支援を推進していこうとしたわけですが、このエンゼルプランは失敗したという見方が強いです。
こちらは日本の内閣府が公開している出生数・出生率の推移を示す統計データです。
これをみると、エンゼルプランが始まった1994年以降、出生数・出生率が右肩下がりの傾向にあることがわかります。
このことから、結果としては少子化を改善させるという目的は達成されていないといえます。その意味では失敗と言われてしまうのもしょうがないかも・・・
最近のニュースを観ていても、待機児童の問題であったり、育休取得の問題であったりと子育て支援はまだまだ十分ではないと感じてしまいます。
改善されてきている部分もあるとは思いますが、もっと少子化対策に注力しないとますます少子化が進んでしまう気がしますよね。
おわりに
今回は「エンゼルプラン」について説明しました。
子育て支援をさまざまな分野からアプローチするのは好ましいことで、ねらいとしては悪くないと思うのですが、より具体的な法を定めるなど、もっと突っ込んだ行動が必要だったかもしれないですね。
今後さらに少子化問題は深刻になりそうなので、なるべく早くサポート体制を整えていくことが重要だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!