今回は「エリザベス救貧法」を説明します!
エリザベス救貧法って?
エリザベス救貧法とは、エリザベス1世統治下のイギリスで、貧民の大量発生という深刻な社会問題に対処するため制定された救貧法の名称です。
この法律が制定された初期の具体的な内容としては、物乞いなどを禁止し、労働能力を有する貧民は強制就労をさせ、労働能力の無い貧民については保護するというものでした。
また、同時に貧民の保護のための財源確保を目的として、救貧税を徴収していました。
1531年、ヘンリー8世の王令によって初期の救貧法が制定され、その後、1601年にエリザベス女王によって法改正が行われ「エリザベス救貧法」が救貧行政の礎となりました。
この法改正の結果、各地方の裁量に委ねられていた救貧行政が国家の管轄へと変化したのです。
18世紀にも救貧法の改正は何度か行われましたが、貧民保護は建前で、その待遇は劣悪なものでした。