今回は「医療ソーシャルワーク」の意味や意義、課題について説明します!
そもそも「医療ソーシャルワーク」ってなに?具体的にどんな意味?
まず、「医療ソーシャルワーク」の意味について確認しておきたいと思います。
医療ソーシャルワークとは、保健・医療機関などで行われる社会福祉援助のことで、患者だけでなくその家族も含めて保健、医療サービスを有効に活用できるように援助していくための活動および技術のことです。
そしてこの医療ソーシャルワークに従事し、病気などを患っている患者さんの援助・社会復帰の促進を図る専門職のことを「医療ソーシャルワーカー」と呼びます。
医療ソーシャルワークの意義は?
医療ソーシャルワークの意義は時代の移り変わりによってやや変化しているようです。
というのも、医療ソーシャルワークの当初の意義は、経済的に貧しい人に対する医療サービスの保障を適切に行うことでした。
社会保険をはじめとする社会保障制度が現在に比べてまだまだ整っていない状態のときは、体調を崩して働けなくなればその間は所得を失ってしまうため、生活できなくなってしまうという状況がありました。
そのような状況では、経済的に貧しい人の生活支援と医療支援は非常に密接な関係にあり、支援が不可欠です。
そのため、医療ソーシャルワークは経済的に貧しい人に対する医療サービスの保障を適切に行うことが重視されており、意義であるとされていました。
しかし、現在は以前に比べて社会保障制度が整えられてきたこともあり、医療ソーシャルワークの意義が変化しています。
現在では、病気を患って入院などをしている人が家庭や社会において自立した生活を送ることができるよう、社会福祉の立場から患者や家族の抱える心理的・社会的な問題の解決・調整を援助し、社会復帰の促進を図ることが医療ソーシャルワークの意義だと考えられています。
医療ソーシャルワークの課題は?
上記のような意味や意義を持った医療ソーシャルワークですが、さまざまな課題が指摘されています。
医療ソーシャルワークの課題として、以下のような点が指摘されています。
- 医療費や生活費といった経済面が問題になるケースでは、医療ソーシャルワーク(医療ソーシャルワーカー)によって問題解決しにくい
- ライフスタイルが多様化しており、医療ソーシャルワークもそれに対応することが求められているが、まだまだ追いついていない部分が多い
- 医療ソーシャルワーク(医療ソーシャルワーカー)の存在がまだまだ世間に認知されておらず、サービスを提供できないケースも多い
このような点が課題として挙げられますが、これらは社会問題としての性質も強いですよね。なので、このような課題を解決するには時間がかかったり、非常に労力を使ったりすることが想像できます。
しかし、質の高いサービスを提供するには課題の解決が不可欠な部分もあるので、できるだけ早く解決する必要があります。
おわりに
今回は「医療ソーシャルワーク」について説明しました。
病気になってしまった人の「生活の質」を向上させるためにも、医療ソーシャルワークはとても大切だと思うので、今以上に世間の認知度やサービスの質が高まってほしいなぁと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!