初期の段階では、新しいことを記憶する能力(記銘力)が低下するが、古
い記憶は比較的保たれている。また、患者は忘れていることを取りつくろ
うとするため、事実とは関係のない返答(作話)をすることが多い。病気が
進行すると、喜怒哀楽(きどあいらく)の表現ができにくくなる(感情鈍麻)。
また、上機嫌になったり、愛想が良くなったり、多弁(たべん)になったりと
性格が変化したり、日時や季節感、今いる場所などもわからなくなる(失
見当識)。また計算能力の低下などもおこる。さらには、不眠、徘徊、妄想、
幻覚などの精神的な症状が伴って現れる。脳は老人班(ろうじんはん)が
見られるなどの全体的に萎縮(いしゅく)する。原因不明。
「老人班 ・・・ シミができ、脳に炎症が起きて神経細胞が死滅すること
により脳機能が低下する」