アルコール飲料を摂取した際、心身に生じる変化はすべて急性アルコール
中毒症状です。その典型的な例として顔面紅潮(がんめんこうちょう)、心
拍数増加、酩酊(らくてい)などであるが、さらに高度の中毒状態になると
意識混濁(いしきこんだく)、失禁(しっきん)、呼吸麻痺(こきゅうまひ)、心
臓機能低下を来し、卒中様の突然死にいたることもあります。泥酔期以の
段階は速く進むので特に注意が必要となる。いわゆるアルコール中毒は慢
性アルコール中毒をさすが、アルコールの場合は一般の薬物中毒と異なり、
慢性中毒の概念が必ずしも当てはまらないなどの理由により、慢性アルコ
ール中毒という言葉は使われなくなってきている。
「酩酊 ・・・ 病的酩酊、意識障害が急激に起こり、激しい興奮を伴う無差
別、非現実的行動は周囲から全く理解不能。著しい記憶障害(健忘)を残
す。幻覚や妄想を伴う」
「意識混濁 ・・・ うとうとしており刺激があれば覚醒する状態。かなり強い
刺激で反応するが覚醒しない状態(昏眠)外界の刺激には全く反応がなく、
精神活動が停止している状態(昏睡)がある」