今回は「アイデンティティ」について説明します!
アイデンティティってなに?
アイデンティティ・・
この言葉は聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか?
アイデンティティとは、社会生活の中で、ある個人が変化・成長しながらも基本的には自分自身が同一で連続しているという感覚、つまり自分は自分であり真の自分は不変であるとする感覚を意味します。
うーん、なんだか哲学的な雰囲気がしますね・・・笑
日々の生活の中で、人とのコミュニケーションやライフステージ、環境の変化などの影響で自分の価値観や考えが変化していくことを実感したことがある方も多いと思いますが、そうした中で、今までの自分(自分の価値観や考え)とはガラッと変化することがあっても、根本の自分(自分の価値観や考え)はその中に存在し続けるんだよってことでしょうか?
概念なのでやはり難しいですね・・
アイデンティティを提唱した人は?
「アイデンティティ」という概念を初めて提唱したのは、アメリカの精神分析学者E・H・エリクソンさん(1902年~1994年)です。
アイデンティティとは日本語で、自己同一性、主体性などと訳されているようです。(個人的に主体性はちょっと違和感あるなぁ。)
このアイデンティティという概念は、エリクソン自身がその生涯を通して自らのアイデンティティに悩んだことから、生み出されたとされています。
そのエピソードがローレンス・J・フリードマン著の「エリクソンの人生」という本で紹介されています。
少しだけ紹介させて頂くと、エリクソンはユダヤ系の母親の初婚の相手との間の子で、自身が金髪碧眼であり、再婚相手のドイツ人医師の風貌とは似ても似つかない容姿だったそうです。それが大きく影響し、エリクソンは自分自身のアイデンティティに悩んだと言われています。
自分自身の原体験・経験を概念として提唱するってかなりすごいですよね。
しかし現在、エリクソンが提唱したこの概念が介護分野や福祉分野、医療分野でも活かされているようなのです。
介護分野や福祉分野、医療分野で活かされる「アイデンティティ」
このアイデンティティは自分自身のことについて悩むときに大きく影響します。
そこで、個人の気質的に内向的な方はもちろん、精神的な病を抱えている人に対して接する際にこのアイデンティティという概念の理解が役に立つことがあります。
具体的には、アイデンティティを理解して活用することで相手に共感してもらったり、信頼関係を構築するなどです。
やや抽象的で堅苦しいイメージをもってしまいがちですが、上手に活用できるとさまざまなメリットもありそうですね。
おわりに
今回は「アイデンティティ」について説明しました。
アイデンティティという概念は、理解できたようで深くまで理解しにくいことも特徴かなぁと思いました。
また、実際の介護分野や福祉分野、医療分野で活用するには、相手に合わせて適切に使わなければならないことから、ケースバイケースなことが多い気もします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!