社会福祉援助では伝統的な医学モデルの理論が支配的であったが、援助
対象の拡大に伴い対処できない点が表面化してきた。こうして、医学モデル
に反省・批判が加えられ、生活モデルの理論にもとづく社会福祉援助の体系
が模索されることとなった。人と環境との相関関係と、それを基盤として展開
される人の日常生活の現実に視点を置いて社会福祉援助を行おうとするこ
と。生態学(エコロジー)の立場を基盤としている。
「生態学(エコロジー) ・・・ 生態学とは、生物と環境の間の相互作用を扱う
学問分野である。生物は環境に影響を与え、環境は生物に影響を与える。生
態学研究の主要な関心は、生物個体の分布や数に、そしてこれらがいかに
環境に影響されるかにある」