今回は「罨法(あんぽう)」について説明します!
「罨法(あんぽう)」ってなに?意味を紹介!
まず、罨法(あんぽう)の意味について説明します。
罨法(あんぽう)とは、「患者の身体の一部に温熱刺激や寒冷刺激を与えることによって病状の改善を図る治療方法」のことです。
漢方医学の治療法の一つとして認知されており、身体の一部に温熱刺激や寒冷刺激を与えることによって痛みの緩和や血行の改善、リラックス効果などが期待できるとされています。
罨法(あんぽう)の種類
罨法(あんぽう)には温熱刺激(温める)や寒冷刺激(冷やす)の2種類があります。どちらの刺激を選択するかは罨法を実施する目的によって決定されます。
基本的に痛みの緩和が主な目的である場合には寒冷刺激を与えることが多く、血行の改善が主な目的である場合は温熱刺激を与えることが多いです。また、寒冷刺激を与える罨法のことを冷罨法、温熱刺激を与える罨法のことを温罨法と呼びます。
温罨法・冷罨法についての詳しい説明は以下の記事でご覧ください。
罨法(あんぽう)のやり方
罨法(あんぽう)のやり方は非常にシンプルで、温罨法であれば「湯たんぽ」などを利用して身体の一部に温熱刺激を一定時間与えるといった方法ですし、冷罨法であれば「氷やコールドスプレー、市販の保冷枕」などを利用して身体の一部に寒冷刺激を一定時間与えるといった方法をとります。
この際、温熱刺激・寒冷刺激ともに温度の管理が重要です。実際の用途や年齢などによって具体的な温度は変わりますが、それぞれに適温があり、熱傷や凍傷を起こさない注意が必要です。
罨法(あんぽう)の特徴・注意点
罨法は治療方法としての側面と、安楽を図るための看護技法としての側面を持っています。
特に治療を目的として行う場合は、医師から罨法の種類・貼用部位や実施方法・持続時間・温度・頻度などの指示を受けてから行うべきであり、闇雲に実施しても効果がほとんどない場合や、むしろ逆効果になってしまう場合もあります。
また、罨法を実施している中で異常を感じたら、直ちに医師に報告するよう意識しておくことも重要です。
患者の疾患の種類によっては罨法によって状態が悪化す可能性もあるため、患者の状態や疾患の特徴を十分に把握してから実施することが大切になりそうですね。
おわりに
今回は「罨法(あんぽう)」について説明しました。
気分転換やリラックスをしたい時はもちろん、温罨法なら血行の改善なども期待できますし、気軽にできてさまざまなメリットがあるのは魅力的ですよね。
しかし、その反面温度の管理など、注意しなければならない点は疎かにしないようにしましょう・・。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!