胃や腸管内に出血したものが、肛門より排出されるもの。排便に混じって
みられることが多い。普通、空腸上部までの出血は黒色調のタール便と
なり、下部腸管からの出血は鮮血色の血便となる。また、新鮮血の排出が
みられ、便の表面に付着する時にはさらに下部のS状結腸、直腸や肛門か
らの出血が考えられ、なお、粘血便とは肉眼的に判明 できるくらいの粘液
と血液が混入しているもので、大腸粘膜の炎症や潰瘍性変化により起こる。
下血の原因としては大きく4つにわけられ、腫瘍性ではポリープや癌、炎症
性ではクローン病、潰瘍性大腸炎、感染性腸炎や薬剤性腸炎など、血管性
では虚血性大腸炎や痔など、その他として大腸憩室などがある。