今回は「機能訓練指導員」について説明します!
機能訓練指導員ってなに?
機能訓練指導員とは、特別養護老人ホームの入所者に対して、日常生活を営むのに必要な機能を改善し、機能の減退を防止する訓練を行う人のことです。
この機能訓練指導員は、看護職員や作業療法士、柔道整復師、言語聴覚士、理学療法士、あん摩マッサージ指圧師など、専門的な資格を有する者が担当します。しかし、施設の入所者の日常生活やちょっとしたレクレーション、行事などを通じて行う機能訓練指導については、施設の生活相談員や介護職員が兼務できます。
つまり、機能訓練指導員は担当する指導の内容や程度によって、担当できるかどうかが判断されるということですね。
訓練する内容はケースバイケースで、利用者の身体的な状態や精神的な状態などを考慮して決定します。
そのため、機能訓練指導員が指導する内容があらかじめ確定しているわけではありません。
なお、機能訓練指導員は特別養護老人ホームに1人以上配置しなければならないと定められています。
規模の大きい特別養護老人ホームでは、それに合わせて機能訓練指導員の人数を増やすのが理想的ですね。
機能訓練指導員は「機能主義」という考えが影響?
この機能訓練指導員は、「機能主義」という考えが大きく影響しています。
機能主義とは、要援護者は自らの自発的な意志で問題を解決できる能力を持っているという前提に立ち、援助者は援助機関の機能を提供し、要援護者はそのサービスの利用を選択して自己決定する過程が個別援助の機能であるという考え方です。
そのため、介護や福祉に関連する施設やサービスを提供する際に、要介護者自身の意思で決めてもらうということを重要視したうえで説明するのが望ましいです。
機能訓練指導員も、ケースバイケースで対応しなければなりませんが、この機能主義がベースの考え方になっています。
実務で常に意識することは難しいかもしれませんが、施設の利用者の家族に説明するときなどにこの考えを覚えておくと役に立つ場合があるかもしれませんね。
おわりに
今回は「機能訓練指導員」について説明しました。
機能訓練指導員は、
- 基本的に専門的な資格を有する人が担当するが、日常生活などを通じて行う機能訓練指導については施設の生活相談員や介護職員でも行えること
- 機能主義の考えが大きく影響していること
がポイントですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!