膀胱内に尿が充満しているにもかかわらず、これを自分で排出できない
状態をいう。原因としては、前立腺肥大症、前立腺がん、尿道狭窄症等
がある。この他外傷、脳卒中、直腸がんの手術等で膀胱神経に障害が
おこり、排尿のコントロールができなくなる神経因性膀胱がある。また、
排尿困難が強くなり、多量の尿が膀胱に残る状態で、長く続くと腎機能
障害を起こす。対処法としては、状態によって膀胱にカテーテルを留置す
るか、外科的処置するか、一定時間ごとにカテーテルを使って、自分で
尿をとる。いずれも医師および看護師の診断・指導のもとで行われる。