代表的なものには、脳血管性痴呆、アルツハイマー痴呆があり、その他にも
交通事故による脳の損傷や、脳の病気などによるものもある。痴呆とは、脳
の後天的な障害によって、いったん正常に発達し、獲得された知能が持続的
に低下し、日常生活に支障をきたすようになる症状のことをいう。共通する症
状として、病的なもの忘れや夜間せん妄、盗難妄想、異食などがある。痴呆症
状があらわれた人は、それまでできていたことが、出来なくなってきたり、もの
忘れが激しくなるので、日々の生活を不安の中で送っている。ゆえに、痴呆の
ある人への援助は、適切な利用者の心情の理解にたって行われなければな
らない。